シニアドライバーの反射神経の衰えを防ぐ!松田秀士流・脳トレ
松田秀士 スローエイジングドライビングレッスン③
■フルブレーキング体験
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「幾つになっても、クルマを楽しく安全に運転したい」というシニアドライバーたちが集まって、富士スピードウェイで開催されたドライビングレッスン。
講義はいよいよ本格的な危機回避テクニックを磨く、フルブレーキング体験に入ります。
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■ABSを効かせて危機回避に役立てる
「普段、皆さんご自分のクルマのブレーキを思い切り踏んだことがないと思います。今日は路面に水を撒いてタイヤがロックしやすく、かつ負担を減らしていますので、思い切りブレーキを踏んでABSを効かせその感覚を体験しておきましょう」と松田氏。
ブレーキングは、急な飛び出しなどとっさの危険回避の際、事故防止に最も役立つ動作。思い切りブレーキを踏むことができないと、いざという時に事故につながる原因となってしまいます。
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現代のクルマは、ブレーキによりタイヤがロックしてしまうことを防ぐ「アンチロック・ブレーキシステム(ABS)」が搭載されています。
ABSは、急制動時のタイヤのロックを防ぐことで、制動距離を短縮するとともに、最後までステアリングが効かせて危機回避ができるというメリットがあります。ですので、緊急時は躊躇なくブレーキを踏むことが重要になってきます。
コースはフル加速で直進し、そのままフルブレーキング、またそこから加速して今度はコーナーを曲がりながらフルブレーキングするという走行体験となりました。
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■コーナリング中の急ブレーキ感覚を養う
コーナーを曲がりながらのブレーキングでは、ABSの効果を最も体感できます。
ABSを搭載していないクルマの場合、コーナリング中の急ブレーキは危険です。タイヤロック時にステアリングが効かず、自分が進もうとする進路から大きくアウト側に振られてしまいます。
しかしABSがあれば、急制動時でも自分の避けたい方向にクルマを持っていくことができるのです。その動作と感覚を養っておけるかどうかで、緊急時の身のこなしは俄然違ってくるのです。
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